卒園

tamago-ayako2012-03-16

長女が、無事に幼稚園を卒園しました。


夫も休みを取って帰ってきてくれて、次女も連れて4人で参加できました。


この3年間で、私も学んだことは、心をこめて話をする大切さ、かな…と思います。
長女が入園した頃には、幼稚園に対して、理解できないと思うことがたくさんありました。次女が小さかったこともあって、幼稚園に通うことを親子とも負担に感じ、一度は退園もしました。
年中の4月に再び戻ってみて、特に今年は、分からないと思うことはちゃんと園長先生や担任の先生と向き合って話してみよう、と思うようになりました。人と人は、心をこめてまっすぐに話をすれば、ちゃんと通じ合えるのだと、感じることができました。
偏狭な私が、親として、人として、少しだけ成長できたかもしれない…とも思います。


学級委員としては、ただクラスのお母さんたちが雰囲気良く楽しく過ごせるように…と思ってきたのですが、卒園を前に、子どもたちのためにみんなで合唱に挑戦したことを通して、目に見えない信頼が、以前よりも深まったように感じました。良い仲間に恵まれ、楽しく役員をさせて頂くことができました。


正直、これから自分の子どもたちが生きていく未来は、今までの先人たちが経験したこともないような、大変な時代になる…とじわじわ感じています。地球の環境、日本の借金、社会保障…過去のあらゆるツケが雪だるまのように膨らんで、急激に巨大化している…。
財務省が発表している日本が抱えている借金(国債及び借入金並びに政府保証債務現在高)は、昨年の12月末で958兆円。国民(産まれたての赤ちゃんから老人まで)1人あたり800万円の借金をしている計算になり、平成21年度末から22年度末までの1年間だけで、41兆円も増えているという、背筋が寒くなるような現実があります…。年金や少子高齢化の問題では、1990年には、働く世代9人で高齢者1人を支えている状態だったのが、現在は働く世代3人で高齢者1人の騎馬戦状態、今後は1対1の肩車状態になっていく計算になるらしい…。最近の気候もおかしい。夏は毎年のように猛暑で外に出られないくらいになってきたし、冬は異常に雪が降ったりする。美しかった日本の四季が、ぼやけてきている感じがする。そして、地震原発事故の問題。放射性セシウムストロンチウム半減期は約30年、プルトニウム半減期は2万4000年だそうです。そういうものが現実に日本の地表に降ったし、処理の見通しがないままに使用され、日本にある。


それでも、私たちは子どもを産み育て、生まれた子どもたちはこれからの世界を生きていかなければならない…。そういう時代に、いったい何が必要なのか、どう育てていったらいいのか…長女の卒園にあたって、ここしばらく、そういうことをずっと悶々と考えていました。
幸せに生きていってほしいということ、そして結局のところ、自分の知恵や、周りの人たちとつながり合い支え合うことを通して、困難を乗り越え、前向きに生きていける人に育ってほしいということ…。そのために大切なことを、これから学んでいってほしいということ…。そして、子どもたちをそういう人に育てるためには、自分自身も、そういう親であり人間であらなければならないということ…。


仕事をしていた時、長女を授かる少し前に、50歳の若さで癌で亡くなってしまった尊敬する先生から、「竹のようにしなう心を持て」と言われました。雪がどっさり降っても決して折れないような、しなう心を持ちなさい、と。「自分の原点を決して忘れるな」とも言われました。
今から思えば、自分の命の終わりを覚悟していたからなのか、いつも涙がにじむような言葉を投げかけてくれる先生でした(私だけでなく、すべての出会う人に対してそうでした)。私が結婚して東京へ行くことになり、最後に会いに行った時には、「ここからがあんたのスタートやで」と言われました。


今の私は、しなう心を持ちたい、と思っています。そして、もう亡くなってしまった先生が言われたように、あれからがスタートでした。そして、子どもたちも自分も、まだまだこれから…。迷った時には先生の言葉を思い出し、自分が原点と思うところに立ち返っています。そうすると、腹の底にぐっと力が入る気がします。


自分も、しっかりしないといけない。そして、柔軟に、色々なものを受け入れながら、生き、娘たちを育てていきたいと思います。


さて、来週からは7年ぶりに仕事を始めます。ほんの少しずつですが。研修もなんとか終わりました。
前は、仕事に自分のありったけを注ぎ(それくらいでないと、私の能力では無理でした…)、家はただ寝るだけの場所という状態の働き方でした。これからは、家庭や子どもとの時間を大事にしながら、両立させられるような働き方を探していきたいと思います…が、仕事はそんなに甘くはないという現実を早速突き付けられました。さて、できるのか…どうなるのか…。でも、少しでもお金をもらうからにはプロの意識を持って、しっかりやりたいと思います。
「教壇に立つからには、プロ意識を持て」というのも、先生からびしっと言われて心にぐさりと刻まれた言葉でした。


卒園式も無事に終えたし、仕事が始まる前に、部屋の片付けをある程度頑張りたいです。明日はやれるところから片付けよう…。
さて、いよいよ長女も4月から小学生です。