雨のバレンタイン

長女はたぶん、バレンタインデーというものを、半年ほど前に切り紙細工の本で知ったんだと思います。
切り紙で作られた、ハートのモチーフのついた可愛いカードのページに食いついて、そのページにしおりをはさんで何度も何度も見ていました。
いつもしおりをはさんであまりにも何度も見ているので、とうとうそのページは次女にボールペンで落書きされ(←次女に悪気はなく、きれいに絵をなぞってハートを描いたつもりだったらしい)、長女大泣きというオチもありました。
「バレンタインはいつなの?」「これ、きょうちゃんも作りたい♡」…で、昨年の9月か10月頃から、バレンタインにチョコレートをあげたい子のリストを作ったり、小さな手紙を用意したりしていた長女です(あまりにも準備が早すぎてその手紙はどこかへいってしまったが)。


その後、しばらくバレンタインのことは忘れていたようですが…1月。
KOTOモール京都に2回ほど行き、そこの大きな無印良品の店頭に、バレンタインデーの手作りチョコレートキットがずらりと並んでいるのを見つけ、繰り返し流されている、作り方を紹介する映像に娘たち釘付け(←そんな子どもはうちの娘たちくらいでした(-_-;))。 2人があまりにもずーーーっとテレビの前に立ち尽くして見ているので、その間に父と母は買い物をしました。
案の定、「きょうちゃんも、ハートのチョコレート作ってあげたい…♡」「おかあさん、いっしょにチョコレートつくって♡」と言いだし、「はるちゃんもはるちゃんも〜!!」。
…そう言われるとイヤなんて言えないし、一緒に作ってみるのも楽しそうかな、と思って、子どもと一緒に一番簡単に作れそうなキットを選び、買って帰りました。



↑ 作り終わった後の空き箱と、余った材料を固めた残りなど。(作っている時にはとても写真を撮る余裕がなかった。。)


先日の日曜日の昼間に娘たちと一緒に作ったのですが、一番簡単そうなキットとはいえ、チョコレート、しかも人様にプレゼントして食べてもらうもの…ということで、3歳と5歳と一緒に作るにはややハードルが高かったかも。
湯せんする時も、3歳の次女が「はるちゃんもやりたいやりたい〜!!」と騒ぎ、ちょっと混ぜてもらいましたが、あやうくお湯がチョコレートに入りそうになり、「キャー…!」となりました。
冷蔵庫で固めたチョコレートに、ペンチョコで好きな模様を描いたりするのは、長女が得意だろうと思ってやってもらいました。ペンチョコを容器のまま50度のお湯に3分間つけて溶かし、ペン先をはさみで切って、長女がゆっくりと描き始め…「おっ、なかなかいい感じやん♪」と調子よく2枚ほど描いていたのですが、じっくりゆっくりのんびりペースの長女がじーっと考えながらペンチョコを握っている間に、中のチョコレートが冷えて固まって出なくなり…(-_-;)
再度、ペン先の穴を私が手で押さえながら、「あち、あち、あち…(汗)」と湯せんして…。。簡単なはずのキットだったのに、なかなか苦労しました。
後半は、ほぼ私が「ちょっと、触っちゃだめっ!」と言いながらの作業…(-_-;) こんなはずじゃなかったが、たぶんこうなるだろうとも思っていましたが…。


とにかく、なんとか無事に2種類のチョコレートが出来上がり、娘たちと一緒にラッピングもしました。長女は、男の子4人と女の子の友達に。次女も「はるちゃんもおともだちにチョコレートあげたい〜!!」と言うので、誰にあげるんだろう??と聞いてみたら、「えっとー、ちえちゃんとー、さわこちゃんとー、けいこちゃん!それだけ!おとこのこにはあげない!」。今ハヤリの友チョコですな…。


幼稚園のお迎えの時に渡すことにしました。いつも時間ギリギリに迎えに行くのですが、朝送って行く時、「おかあさん、今日は早くおむかえ来てね、みんな早く帰っちゃうから!」と娘たちに念を押され…頑張って早めに迎えに行きました(久々に長女のクラスの一番乗りでした…)。
…で、今日はザーザー降りの雨だったので、みんなすぐに帰ってしまうし、娘たち2人分のチョコレート(長女が5つ、次女が3つ…)を配って歩くのは、なかなか大変でした。…すべて娘たちの要望に流されてやっているのですが、なんだか傍目にはバレンタインにすごくはりきっている母のような…。


長女のチョコレートの中には本命らしきチョコもあり、それは最初「はずかしいから、お母さんがわたしてきて…」と言うので、「なんで母さんが(^^ゞ」…「じゃあ、お母さんと一緒に…」…で、一緒に渡しに行きましたが、声をかけて渡したのは私…(-_-;)


次女はニコニコ顔で、「○○ちゃん、はいっ、これあげる!」と、勢いよく渡しに行っていました。それは嬉しそうで可愛かったな〜。


久々にハラハラドタバタのバレンタインデーを過ごしました。もうずい分長い間、静か〜…なバレンタインデーを過ごしてきたと思うのですが。


私自身は、バレンタインデーなんて知ったのは小学校3年生くらいだったと思うし、好きな子にあげるとかそういう発想も高学年か中学生になってからだったし…だいたい岐阜の田舎では、バレンタインのチョコレートコーナーがあるのは近所のスーパーとかファンシーショップ(懐かしい…)くらいでした。中学生くらいの時には、手作りチョコとかラッピングとか、雑誌のきれいなページを見て憧れたりもしてたな…。


娘たちの初バレンタインは今年だった訳ですが、私の子どもの頃と違って、百貨店や大型ショッピングセンターに出かける機会も多いし、そこへ出かけるとバレンタイン一色になっていたりするから「何だろう?」って思うだろうし、娘たちの好きなハートやピンクやリボンだし…、憧れるだろうな。
しかし、母親になってまさか自分の娘が渡すチョコレートを一緒に作って一緒に渡しに行くだなんて、思ってもみなかった。。子育てってこういうもの…??


「来年は、もうちょっと難しいこれにする!」とか、もう店頭でキットを眺めて言っていたりする長女ですが…(また作るのね)、来年はどうするんだろう。小学校だから持って行けないし…放課後に、渡したい子の家を一緒に配って回らされるんだろうか…?(それはイヤだな…)
だけど、こんなふうにオープンに一緒に話しながら、選んだり作ったり、ドタバタだけれどこういう今がきっと楽しいんだろうな…とも思います。そのうち、こっそり渡しに行ったりするようになるんだろうし…。やっぱり今がいいのかもしれないな。一緒に楽しめるうちは、娘たちといっぱい楽しもう!とも思いました。


次女が、いつ男の子に渡したいとか言うようになるのかも気になります(^^ゞ


なんだか大変な、一大イベントだった。ようやく一段落して、おひなさまを飾らなくちゃ…という気持ちになってきました。


夫にも、ちゃんと郵送でチョコレートを贈りました(^^) (先日も帰ってきていましたが、バレエとチョコ作りでバタバタで渡しそびれたので…(^^ゞ) やれやれ。