紅葉の頃に

先週金曜日からの3日間は、本当に行楽日和だったなあ…と思います。


腹が立つくらい雲ひとつない日曜日。

京都の宇治にある大学の一室に一日缶詰めになり、教員免許更新講習の残り1講習を受けてきました。
夏の奈良教育大での講習で、どうしても日程が合わずに取れなかった、残り6時間分。
当初、冬に放送大学で…と思っていましたが、夏の講習で偶然一緒だった京子の担任の先生から、秋にここの大学で受けられるという情報を頂き(ありがとうございます♪)、講習の内容も興味があるものだったので、申し込みました。臨床心理の先生による「メディア環境の下での生徒指導と教育相談」。



しかし、京都市内にふらふらと出かけてしまいたい、この空です…。くやしいので昼休みにキャンパス内を歩いて写真。


欅の下のベンチが、気持ち良く…。自分の学生時代に、やはりこの季節にこんなふうに、キャンパスの欅の下で黄葉した葉がひらひらと散るのを眺めながら、本を読んだりぼーっと過ごしたりしていたことを、思い出しました。あの、のんびりした感覚。


講習の先生はこの大学の教授でしたが、プロフィールを見ると、私の卒業した大学でも教員をされていたことのある先生でした(河合隼雄氏門下で学ばれた方のよう)。同じ時期にあの坂を上っていたのかもと思うだけで、親しみを感じたりする不思議さが、あの母校にはあるなあと懐かしい気持ちになりました。
講習の最後に先生と話す機会があり、卒業生ですと話すと先生も「そうなんですか!学科はどちらだったのですか?」と、嬉しそうにしてくださいました。


それにしても、京都のベテラン先生たち(高校の先生が一番多かった)は、面白かったです。生徒指導的なワークやディスカッションもあり、寸劇的なものも作ったりしたのですが、現場で長年経験を積まれた個性豊かな先生が多く…笑いも人間味も溢れていて、圧倒されました…。凄いなあ…と。実際にすごい先生たちなんだろうなあ。こんな先生が担任だったらいいなあと思う先生もいっぱいでした。40代、50代の先生が多かったからかな…(30代は2、3人でした)、安心できる感じ。


自分の人間と経験の薄っぺらさに、恐縮しきりでした。。。


今回も、大きなタッパにぎっしりお弁当を詰めて出かけました。こういう場所で、お昼に自分の作ったお弁当を食べると、心も体もほっとします。講習やスクーリングでは、すっかり弁当派。ひそかにこれが楽しみだったりします…前日におかずは何入れようか考えたりとか、早起きして作ったりとか、いろいろ。


講習が終わったら、もう外は薄暗く…「こんな絶好の行楽日和に、こんな暗い大学の一室で過ごされて、本当に申し訳ないというかお疲れ様です…。ぜひ京都市内へ出て紅葉のライトアップでもご覧になってお帰りください」と先生はおっしゃっていましたが、17時。
宇治→京都駅→バスとかで清水寺らへんとかへ行く元気は残っていず、奈良行きの電車に乗って家へ帰りました。奈良のいつもの駅に戻ってきて、山や街の灯りが見えるとほっとしました。今はここが自分の場所だなあと思います。




翌日の月曜日は、5年前に亡くなった祖母の納骨に、京都の西山にあるお寺へ。
岐阜の祖母のお墓があるお寺の本山が長岡京にあり、そこに分骨しました。岐阜の両親、妹、義妹と(弟は留守番)長岡京駅で待ち合わせて、一緒に行きました。夫は仕事があるので、私と京子と春奈の3人。娘たち、久しぶりに岐阜のじいちゃんばあちゃん、妹、義妹ちゃんに会えて、大喜びの大はしゃぎ。じいちゃんばあちゃんも嬉しそうでした(^^)



紅葉の有名なお寺で、特別拝観中。平日でしたが、たくさんの人が訪れていました。私たちは、15年前に祖父の納骨に来て以来。紅葉のときに来たのは初めてです。



病気以来、あまり写真には写りたがらなかった母。ですが、この日は嬉しそうに写真に収まっていました。だいぶ元気になったし、ようやく祖母の納骨もできるし…色々な思いがあったと思います。



参道は沢山の人や出店でにぎやかでしたが、お寺の建物の中は静かでした。本堂でお経をあげて頂いた後、91段の階段を上り、納骨堂へ。隣には法然上人のお骨が収められた御廟堂があり、その傍に眠れる祖父と祖母…こういうのも縁なのでしょうか。


娘たち、本堂でのお経の間は手を合わせて神妙にしていましたが、納骨堂では春奈のエネルギーが切れました(お腹が空いてグダグダに…畳に転がっていました…)。京子はお焼香もし、ちゃんと座っていました。
でも、広いお寺で2人とも嬉しかったみたい。一緒に行けて良かったと思います。


お寺の食堂で昼食を頂き、境内を少し散策しました。




あいにくの雨模様でしたが、雨に濡れる紅葉もまたよかったし、緑から黄、オレンジ、赤へと、紅葉のグラデーションが美しかったです。


長岡京駅で、岐阜へ帰るじいちゃんばあちゃん、妹、義妹と別れました。じいちゃんばあちゃんたちの姿が見えなくなるまで、「バイバーーイ!」「バイバーーーイ!」と叫んで、見送っていた娘たちでした。


行きは高速を走ってきましたが、帰りは下道をのんびり…長岡京から淀、八幡市枚方の雨にぬれる紅葉の景色を見ながら帰りました。娘たちは車が動き出すや、奈良まで爆睡でした。