久しぶりに

tamago-ayako2010-02-23

先週末は、1人で岐阜の実家へ。
退院して1週間の母の様子をみに行ってきました。先週のはじめは具合が悪かったようで心配していたのですが、水曜日に病院に行ってから調子が戻ってきたようで、土日はだいぶ起き上がっていられるようになっていて、ほっとしました。
土曜日の夜は、リビングで久しぶりに母と父と妹と私で座って話をし…一時は幻みたいに思えたこの当たり前だった光景に、もう一度戻ることができたことが、少し信じられませんでした。
倒れた時のこと、手術を受ける前のこと、ICUにいた時のこと…母がその時の記憶を辿って色々話してくれました。
ICUにいた時のことは、最初の1週間はほとんど憶えていないようで…ただ、目を閉じると真っ白な世界(真っ白な布で作られた、きれいなクリスマスツリーのような木があったらしい)と、真っ白なぬいぐるみの自分が手術を受けている世界が、同じ画面に半分ずつ見えた、と言っていました。目を開けるとICUの部屋なんだけれど、目を閉じると必ずその真っ白な世界だった、と。


先週は弟夫婦がずっと泊まっていてくれたのですが、義妹がこまめに料理をしたり、片付けたり…本当に良くしてくれているようで、母も私も本当に感謝…。義妹はル・クルーゼの鍋を持ってきて、ゆっくりだしをとったり、煮物をしたり、煮物の残った汁を炒め物に使ったり(すごく美味しかったらしい)、空いた時間には何やらちくちくとお裁縫をしたり…そんな義妹の姿がすごく自然体で、なんだか心を温められました。


土日は義妹と交替して、私が家事。ル・クルーゼの鍋は、私も結婚祝いに元職場の先輩から頂いた18cmのココット・ロンドをひとつ持っていて、ほぼ毎日煮物に使っているのですが、義妹が持ってきた22cmの鍋を使わせてもらったら、すごくいい感じ!…サイズ違いがもうひとつ欲しくなりました…。


1月初めに母が倒れてから…奈良の自宅に戻っても、以前のように料理を楽しむような心のゆとりをなくしていた私です。日々のごはんも、一応毎日作ってはいるのですが、以前のように心が入らず、食べさせなきゃいけない…食べなきゃいけない…と義務的に作る日々が続いていました。
でも今回、「バランスよく、心と体が落ちついてくるように」と、丁寧にお料理をする義妹の様子に触れて、久しぶりにまた料理をしたい、という気持ちが沸いてきました。心をこめて作りたい気持ちになりました。


昨日は、久しぶりにゆっくりお鍋に向かい、里芋の煮転がしや切干大根を煮て…全体的に茶色い食卓でしたが、どちらも娘たち大喜びでごはんと一緒にパクパク食べてくれて、嬉しかった。里芋はお鍋いっぱいを「あまい、おいしい」と、ほとんど春奈が食べ尽くし、アッという間になくなりました…。


ゆっくりだしをとり、お鍋に向かうって、いいものですね…。良い刺激を与えてくれた義妹(本人はただただ自然体で、全然そんなつもりはないのですが)に、すごく感謝。素敵な人です。


一番上の写真は、我が家の義妹作品スペース。銅版画にカード、猫…心温まるものたちです。