スペシャルな日

tamago-ayako2008-01-27

今日は待ちに待った、シエナ・ウインド・オーケストラの大阪公演を聴きに行く日!!(詳しくは11月26日の日記→http://d.hatena.ne.jp/tamago-ayako/20071126
午前中、大阪の夫の実家に行って、お義母さんに京子を預かっていただき(お義母さんにはいつもいつも本当に感謝です…)、私と夫は大阪駅方面へ。公演はシンフォニー・ホールで15時開演なので、その前に大阪駅近辺で何かおいしいものを食べようと、予約しておいた大阪駅前にあるホテルの鉄板焼レストランに行った。2人目が生まれたら、またしばらくはこんなふうに外出できなくなるので、今日は出産前の最後のスペシャルデーだったと思う(…と、「なかなか2人で行けないから…」と言いながら、いつもお義母さんのお世話になって、なんだかんだで結構外出させてもらってる…)。
私は活車海老・鮮魚・フィレ肉のコース、夫はフォアグラ・活鮑・フィレ肉のコース。最後のガーリックライスもおいしくて、堪能いたしました〜…♪食後、デザートのケーキとお茶をいただきながら、夫も私も、今日はケーキに添えられているイチゴを京子にとられなくていいんだ…と思った。


そしていざ、シンフォニー・ホールへ。今日の演奏会は、レナード・バーンスタイン特別プログラム(バーンスタイン生誕90年を記念して)。指揮はもちろん佐渡裕。曲目は、


…で、思わず自分もバンドの中に飛び込んでいって、佐渡さんの指揮の下で一緒に吹きたくてたまらなくなるような、思わず体が動き出してしまうような、そんな演奏会だった。プロのコンサートを聴いて、そんな感覚を味わったのは初めて。シエナで10年ほど前からピッコロ&フルートを吹いている先輩が、「シエナのコンサートはいつも全力全開!!」と少し前にくれたメールに書いていたのだけれど、佐渡さんの指揮の下でプレイヤーたちも全力で音楽している感がびしびしと伝わってきたし、緊張感だけでなく、佐渡さんとプレイヤー全員が一体になって体の底から音楽を楽しんでいることが伝わってきた。そしてやっぱり、吹奏楽っていいなあ、と思った。私はオーケストラで吹いた経験はないから、全然比較できるモンじゃないんだけれど、シエナの演奏を間近で聴いた今日、あのブラスの息がやっぱりいいと思った。
そして、当たり前のことなんだけれど、やっぱり1人1人のプレイヤーが上手い…。惚れぼれする音がたくさんあった。クラリネットも、オーボエも、イングリッシュ・ホルンも、バスクラリネットも、ファゴットも、サックスも、コントラバスも、ユーフォニウムも…。音楽を仕事にするって、すごい…。大変なことだろうけれど、でも、いいなあ…。
プログラムも、佐渡さんの思い入れの強い、吹く方も聴く方も楽しい、聴きごたえのある曲の連続だった。第2部と第3部は、佐渡さんの楽しいおしゃべりを交えながらだったし、「≪ウエスト・サイド・ストーリー≫よりシンフォニック・ダンス」の「マンボ」では、夫は大喜びで「マンボ!」と叫んでいた…。そして、プログラムの曲目がすべて終わり、アンコールの3曲目は、お待ちかね…客席に楽器を持ってきている人も参加できる、「星条旗よ永遠なれ」。
席が前から4列目の端の方だったので、楽器を組み立てると、すぐにステージに上がっていけた。シエナのメンバーが、「どうぞどうぞ」とフルートパートの席の方へ近づけるように、場所をあけてくれる。久しぶりに再会した先輩と握手。細いな〜、だけど素敵に年を重ねているなあ…と思う。私がステージに上がっていった時は、まだ3〜4人がちらほらと上がり始めたところだったんだけど、ふと後ろを振り返るとフルートだけで10人以上、そして前を見ると佐渡さんが立っているはずの指揮台の所には指揮者をやりたい子どもたち&大人がぎっしりと!!(佐渡さんは指揮棒を持った子どもたちに埋もれていました…。)もう何が何だかわからない(自分の音も聴こえない)「星条旗よ永遠なれ」だったんだけど、満員の客席が大盛り上がりに盛り上がっているのがわかったし、最後のグランディオーソに入る前に佐渡さんの合図でみんなでリタルダンドをして、そして最後は思い切り吹いて…、シエナの音の中で飛ぶような「星条旗」だった。大いに沸いている客席とステージのどさくさの中に、佐渡さんは大きく手を振って去っていった。ああいうコンサートの幕切れも、初めてだなあ…。みんなが自分も音楽に巻き込まれてワーッとフォルティシモのまま、気づくと演奏会が終わっていたのだ。
少し先輩と話して、だいぶ人が少なくなった客席へ降りていくと、夫が、「あやこさんは人に埋もれて全然見えへんかったけど、客席は大盛り上がりで、感動的やったで」。そして、すっかり夕暮れの青い闇に包まれた街へとホールを出て歩きながら、2人で繰り返した感想は、「面白かったなあ」。クラッシックのコンサートを聴いて「面白かったなあ」っていう感想を抱いたのは、これまた初めてなんだけれど、本当に「面白かった」のだ。「ちゃんとエンターテインメントがあったなあ。それって大事やなあ」と夫。


そしてスペシャルな今日の〆は、福島駅前のラーメン屋にて鶏塩ラーメン(↑一番上の写真)。夫は「鶏スペシャル」を頼んでいた。熱い音楽の余韻に浸りながら(頭の中には2人とも聴いたばかりの「星条旗」がグルグルと…)、シエナの音楽や京子の話をしながら、あっさりラーメンをすすった。
夫の実家に戻ると、おじいちゃんとおばあちゃんにいっぱい遊んでもらってニコニコ顔の京子が出迎えてくれた。