出会い

4日前から雨続き。だけど、今回の雨の日はなんだか毎日楽しかった。
木曜日は、近くのマンションに住むOさんが7か月のマユちゃんを連れて遊びに来てくれた。Oさんとは、毎日の散歩コースと散歩の時間帯がほとんど一緒で、夏頃から散歩のときによく会うようになり、会うたびに話をするようになった。京子とマユちゃんは月齢も1ヶ月違いだから、そのときどきの状況や悩みもよく似ている。Oさんとマユちゃんがうちに遊びに来てくれたのは初めてで、お茶を飲みながらOさんとゆっくり話せたことがとても嬉しかった。マユちゃんと京子がラグの上でころころと遊び、なんだかゆったりした時間だった。京子は私のほうには目もくれず、Oさんの方ばかり見てガラガラを振って見せたりして(Oさんが「京ちゃん、すごいねえ!」と褒めてくれるのが嬉しいみたい)自分をアピールしていた。
金曜日も雨だったけれど、朝、同じマンションに住むmasakoさんからメールが。午後、ナオちゃんと京子のお昼寝が終わったあとで、masakoさんちにおじゃますることになった。京子は目新しいナオちゃんのおもちゃに突進していき、満足そうに遊んでいた(珍しいものが大好きである。しかも今はまだすべてが自分のものだと思っている…)。そしてまた、masakoさんに向かってガラガラを振って見せ、自分をアピールしていた。ナオちゃんはお絵描き。雨の日の夕方を、4人で楽しく過ごした。
最近、ひとり、またひとりと、この町のママ友達が増えている。私の場合は、毎日の散歩道や公園や育児教室での出会いだ。ママ友達との出会いはまた、今までにはなかったつながり方だ。お互いに生まれ育った場所も、学んだ場所も、就いていた職業も、たいていは年齢も違う。子をもつ母親という立場が同じ。だからたぶん、京子がいなかったら、masakoさんやOさんと、こうして出会って親しくなることはなかっただろう。そして、京子がいなかったら、商店街の八百屋さんや苗屋さんとこんなに早く顔見知りになることはなかっただろう。京子がいなかったら、毎日の散歩のたびに、すれ違う見知らぬ人たちの表情が和らいだり、笑顔を向けてもらえたり、温かい言葉をかけてもらえたりすることはなかっただろう。京子が生まれ、京子を育てることで、私の新しい出会いもまた増えているのだ、と気づいた。出産そのものが、自分の人生を大きく変えるひとりの人間との新たな出会いだけれど、さらに京子がこうして私にもたらしてくれている新しい世界や人とのつながりを、大切に育てていきたいと思う。