最近の京子

最近の京子は、自分の置かれている状況がだんだんわかるようになってきたのか、要求のレベルが上がってきた。私の顔が見えていれば御機嫌。足や手を持って振りながら歌を歌ってあげたりすると、もっと御機嫌。だけど、ちょっと私が背中を向けて家事などしようものなら、とたんに「おう!おう!」「アー!アー!」と騒ぎだす。で、京子のそばに行き、「お母さん来たよ♪」と言って顔を見せるともう満面のニコニコ…。たまらなく可愛いけど、ちょっと大変…。
昨日の夕方も、部屋の中にいると抱っこしても何してもわんわん騒ぐので、ベビーカーに乗せて外に出てみたら、さっきまでの大粒の涙はどこへやら、また満面のニコニコ…。「さっきまで泣いてた京ちゃんどこ行ったの?」。でも、我が子の笑顔を見られるととりあえず私もほっとする。うーん…成長の我が子。騒ぐ理由もおむつとおっぱいと抱っこだけではなくなってきた。可愛いけど、だんだんごまかしがきかなくなってくるなあ。先週は「ちょっと楽になったな♪」と思って喜んでいたけど、甘すぎた。当然のことながら、成長に伴って大変さの種類も変化していくのね…。
昨日は、三種混合の予防接種(1回目)に行った。この注射は痛いらしく、注射の直前までわりと機嫌よくしていた京子だったが、打った瞬間、「ヒィー!!」…で、そのあともショックのあまりかしばらくワンワン泣いていた。小児科はマンションのすぐ目の前にある。台風が近づいていた昨日の午前中は、風がいつもより涼しくて、はっきりと流れていく雲やその切れ間の突き抜けた青空がきれいで、そんな空を眺めながら、少し遠回りをして散歩して帰った。生駒山の稜線がいつもよりくっきりと見えていた。最近の京子は、散歩のときベビーカーのバーに両足をデーンとのせる。ためしにちょっと足を持って下ろしてみても、やっぱりすぐにのせる。気に入っているらしい。それから、笑い声も今までは「キャッキャッ!」という感じだったのが、最近は「フフフフッ!」だか「ハハハハッ!」みたいな声もたてるようになった。幼児みたいでちょっとドキッとする。でもこの声が面白いので、京子にウケることを何回もやってしまう。とにかく成長著しく、お腹の外の世界にもすっかりなじんだ感じがする。
最近の京子が一番安心する姿勢は、私のひざの上に抱っこされること。京子を抱っこしているとき、よく今の私と同じような格好で子どもを抱いているチンパンジーオラウータンの母親の姿が浮かんでくる。お母さんチンパンジーに抱っこされる赤ちゃんチンパンジーのように、私の胸にしっかりとしがみついて安心して丸くなっている京子を見ていると、この抱っこはやっぱり自然で大事なことなんだな、と思う。