退院しました

tamago-ayako2008-03-25

昨日の午前中、無事に2人揃って退院することができました。右の写真は、産院から退院のお祝いに頂いたケーキ。


お世話になった助産師さんに、「ほんとに、順調すぎるくらいに順調だね」と言われた。本当にその通りで、術後は京子の時よりも楽だったんじゃないかと思う。手術した日は、下半身の麻酔が切れ始めた頃から子宮収縮の痛みが始まり、「痛くなってきたら痛み止めをするから、我慢しないでね」と看護師さんから言われていたので、夕方早速1本目の注射。痛み止めの注射を打つと頭がぐるぐる回ってボーッとする感じで、なんとなく眠れた。眠って起きたら足先が動くようになっていた。それからまた痛みが始まったので、19時頃に2本目の注射。夜中に坐薬。翌日の午前中にまた坐薬。京子の時は、お腹を切ったのなんて初めてだったし、手術した夜は全然眠れなかったけれど、今回は痛み止めをしてもらえばなんとなくウトウトと眠れた。
翌日の昼には、自分で歩いて手術後の部屋から普通の部屋に移動。その時も、点滴を引きずって歩く姿はまるでお婆さんなんだけれど、京子の時に比べたらすんなり動けた。そして午後には、初めての授乳(京子の時は翌日はまだしんどくて授乳できず、3日目にやっとできた)。


手術の時も、なんだか冷静だったと思う。2年前と同じ手術室、同じ光景で安心だったというのもある。腰椎麻酔も痛くなかった。手術室では、先生や助産師さん、看護師さんが、赤ちゃんを取り出すまでは緊張、という感じだ。産院の建物内と同じオルゴールの音楽が流れていて、助産師さんが隣でずっと私の手を握って、「大丈夫だからね」と言ってくれていた。下半身に麻酔が効いてくると、足がだんだんぼわーんと温かくなって気持ちよくなってくる。「それじゃ、始めます」と先生が言って、手術が始まる。手術の前に、部屋で準備をしている時、看護師さんが私のお腹の傷(京子を産んだ時の)を見ながら、「前の傷は取っちゃうからね」と言っていた。どうやって「取っちゃう」のかまでは詳しく聞かなかったけれど、最初にレーザーメスか何かで前の傷を焼き切っているのか、ジジジ…という音とか、焦げくさい匂いがした。そして、数分ほどで助産師さんが「じゃ、赤ちゃんを迎えに行ってくるからね」と言って私の手を離し、「ちょっとお腹を押しますよ」と、看護師さんや先生が私の胃の辺りを両手で力いっぱいエイエイと押した。ほんのわずかな間のことだったんだけれど、これが今回一番しんどかったと思う。だけど、自然分娩の痛みに比べたらこれはきっと一瞬の苦しみや…と、私はゲホゲホむせながら思った。そして、「はい、もう赤ちゃんの頭が出ましたよ」、「足まで出たからね」という、看護師さんのホッとした声が聞こえ、続いて「オギャー!オギャー!」という元気な産声が聴こえてきた。春奈が無事産まれた。そして、京子の時と同じように、助産師さんが春奈を私の顔の横に連れてきてくれて、温かいほっぺをくっつけてくれた。産まれたての春奈は、京子の産まれた時の顔にそっくりだった。


それから、「ちょっと寝とこうか」と先生が言って、麻酔のマスクを付けられた。深く息を吸っていると、すぐに先生の声やオルゴールの音がゆっくりになって遠のいていき、意識がボーッとして全身がずっしりと重くなった。しばらくそんなボーッとした感覚の中にいたのだが、ふと目を開けてみると、自分の口に取り付けられているマスクの管や手術室の照明がくっきり見えて、「なんや、現実はここにちゃんとあるやんか…」と思った。先生と向かい合って手術を手伝っていた看護師さんが、私が起きているのに気がついて、「起きてみえるね」と言い、「痛い?大丈夫?」と聞いてきたので、首をふって「大丈夫」と示した。赤ちゃんを取り出した後は、先生も看護師さんたちもリラックスしている感じだった。私のお腹をちくちくと縫いながら先生たちが和やかに会話をしているのを聞いていたら、これは先生や看護師さんたちにとっては日常的なことで、全然心配することじゃないんだ…とわかって、安心できた。「緑の糸がなくなった」とか、「あっ、針とびました。Sさん(看護師さん)探してー」とか言っているのも聞こえた(その後、床に落ちた針を看護師のSさんがすぐに見つけたらしく、「針探しといえばSさん」とか言っているのも聞こえた)。そんなふうに、今回の手術中は、あれこれと現実的に考える余裕があった。
手術が無事に終わってストレッチャーに移され、廊下に出ていくと、夫と母と妹がいて、夫が「よく頑張ったで」と言ってくれた。助産師さんがまた春奈を私のそばに連れてきて、顔をくっつけてくれた。


…さて、入院中に、私が毎食楽しみだった産院の食事。手術前日の21時から絶飲食だったので、手術翌日の夕食の3分粥がとにかく待ち遠しかった。産後3日目の朝食は5分粥、昼食は全粥、そして夕食でやっと普通食に戻った。


↓ ある日の朝食。


↓ ある日の昼食。


↓ ある日の夕食。


↓ ある日のおやつ。


↑ 私は、この大福がヒット。もちろん手作りで、中には粒あんのほかに、小さく切ったイチゴやバナナやキウイが入っていて、外側の皮もとてもやわらかくておいしかった。甘さも控えめでちょうどよかった。


↓ ある日の夜食。

夜中の授乳時にお腹が空いた時のために、毎日いなり寿司やサンドウィッチなどの夜食が付く。私は普段、夜食を食べる習慣がないので、冷蔵庫に入れておいて、朝食の時に食べていた。


そんなこんなで、無事に手術・出産を終えて、退院できました。今回も、たくさんの人の助けと支えがあって出産できたことに心から感謝したいし、その気持ちをずっと忘れずにいたいと思う。友人たちから、手術前には励ましのメール、出産後にはあたたかいお祝いのメールを頂き、そんな友人たちに恵まれ囲まれていることにも、心からの幸せを感じた。
ありがとうの気持ちでいっぱいです。