葉桜

tamago-ayako2006-04-18

あっという間に桜の季節が過ぎ、山はやわらかな萌黄色につつまれている。出産のために夫の車で里帰りをした3月のはじめ頃には、若葉の季節がくることが信じられなかった。あと2週間で里帰りを終えて、京子と一緒に夫の待つ家へ帰る。新緑が一番まぶしい季節だろう。どんなドライブになることか…。
京子は日に日に体重が増え、少しずつ知恵をつけているような気がする。前はずっと同じ部屋にいてもひとりですぐに寝たのに、昨日あたりからうまく眠れない様子のときは抱っこして廊下や別の部屋をしばらく歩いてやると寝つく。日々育っているのだろうなあと思う。今日の夕方、京子を抱いて庭を少し歩いてみた。京子はすでにすやすやと眠っていたけれど、夕方の庭はなんともいえない春のいい匂いがした。花の匂いか新芽の香りか…春の匂いが私は大好きだ。ツバメが鳴き、空にはこうもりが何羽も飛び回っていた。
それにしても、自分の子どもというのはこんなにも可愛く思えるものなのだろうか。無条件の愛情があとからあとから際限なく湧いてくる。子どもを必死で守ろうとする親の気持ちというのが、ようやく当たり前に自分の中にあるようになった。京子を抱きながら、今ならわかる、と思う。